【下町グルメ】大正時代の建物でいただく創業53年老舗の串揚げ

時々無性に食べたくなるものの一つ、串揚げ。お店を探していたら根津に行ってみたい串揚げ屋さんを見つけました。なんと創業1970年。50年以上続く老舗です。さらにお店に使われている建物は大正時代に建てられた木造建築だということを知り、ますます興味をひかれて早速予約して食べに行ってきました。そこでいただいた期待を裏切らない串揚げを紹介させてください。

大正時代に建てられた木造3階建てのお店

下町情緒があふれる木造3階建ての店舗外観

大通りから1本入った角に建っているこちらの建物がはん亭さん。大正3年に建てられた建物は事情があって改築された部分もあるそうですが、なんとも趣があってここだけタイムスリップしたような雰囲気です。

串を楽しむ、人気の「よる膳コース」をいただきます

よる膳コースの前菜、本日のお魚

初訪問でしたので、一番人気だという串をたっぷり堪能できる「よる膳コース」5,060円(税込)をいただきました。串揚げ12本に季節の前菜、生野菜、汁物がついています。

次々に供される串揚げをただひたすら楽しみます

海老しそ/タラの芽/豚肉とこんにゃく(手前左側から反時計回り)

12種類の串揚げはすべてお任せ。3種類ずつ4回に分けて出てきます。何がくるかわからないのでワクワクしながら待ちましょう。

まず1周目は、海老しそ・タラの芽・豚肉とこんにゃく。
どの串も衣は薄めでサクサクに揚がっていて素材の味をしっかり味わえます。

衣の中の海老はプリプリに火が通っていて、しその葉の風味が合いますね。苦味のある野菜が好きなので個人的にタラの芽がメニューに入っていて嬉しかった!

帆立/れんこん肉詰め/サケととびこ(手前左側の丸いものから反時計回り)

2周目は、帆立貝柱・れんこん肉詰め・サケととびこです。
帆立のおいしいこと!衣にまで帆立の出汁が染み込んでいます。れんこんは大好物。独特の食感と詰め物のひき肉のジューシーさは間違いない組み合わせです。サケもほくほく、とびこのプチプチした食感と塩気と一緒に食べるととってもおいしかった。

牛肉とごぼう/生ふ/ヒラメと菜の花(手前左側から反時計回り)

期待が高まる3周目。脂身のない牛肉とごぼうはあっさりいただけます。生ふにはナッツみそがかかっていてしっかりした味わい。生ふがフワッフワでおいしかった!ヒラメにこの季節ならではの菜の花を巻いた串も、あっさり白身のヒラメに菜の花の苦味がいいアクセントです。

ポロネギとパンチェッタ/えのき/かき(手前左側から反時計回り)

ラスト4周目は個性的な串が3種類。写真手前右から2番目の串は、かきが苦手な友人の特別メニューです。白身のお魚にウニソースが乗っているものでした。

ポロネギの真ん中にパンチェッタを詰めたイタリアン風の串は、甘くてとろとろのポロネギにパンチェッタの風味が溶け込んでいる変わり串。イタリアンが大好きな私には嬉しい一串でした。

えのきはなんと輪切りです!上にかかっているのはポン酢のジュレ。うって変わって和風な一串です。串揚げメニューにキノコ類は欠かせませんね。

最後はかき。これもこの季節ならではのメニューです。ほくほくプリプリの大ぶりのかきが薄い衣で揚がっていて、かきの身を堪能できました。

これで終わらない、食いしん坊の串の旅はまだ続きます

鶏肉とセロリ/くわいとムカゴ/三つ葉のきす巻き(手前左側から反時計回り)

実は、コースの12串が終わった後も希望すれば串を追加できます。追加の串は3串単位でオーダーしていきます。

追加串1周目、鶏肉とセロリ・くわいとムカゴ・三つ葉のきす巻きです。ムカゴは山芋類の肉芽のことだそうです。和食膳に時々出てきますね。正直よくわからずに食べていました。くわいとムカゴ、新年1月らしい一串です。鶏肉セロリ、三つ葉のきす巻きもおいしくいただいてもちろんさらに3串追加です。

ウナギ/エビ芋/なすとひき肉(手前左側から反時計回り)

追加2周目、なんとここでウナギが出てきました。ウナギの串揚げは初めていただきましたがとってもおいしい!このウナギとエビ芋が今回の全18串の中で一番好きでした。なすとひき肉も大好きな組み合わせなので、個人的にとても盛り上がったラスト3串でした。

12串で終わらず追加に追加を重ねたことでこの3串にたどり着いたと思うと、つくづく小食ではなくてよかったと思います。
はん亭さんの串揚げは衣が薄くて軽くて食べやすいので、たくさんの串を楽しめます。

畳や木の窓枠、天井などタイムスリップしたような内装の日本家屋の中でいただく串揚げ、雰囲気もよくとてもおいしくてまた行きたいお店です。