【大阪・関西万博】ペルー×JICA『ペルー北部地域の歴史ロマンと自然美』

ペルー政府と国際協力機構(JICA)中南米部の実施により開催された、大阪・関西万博会場内ペルーパビリオンで北部観光の魅力を紹介する記者説明会に参加しました。ペルーにはマチュピチュ以外にも多様な遺跡や自然があり、豊かな食材から生まれる料理、香り高いコーヒーやチョコレート、アルパカの手工芸、伝統舞踊など多彩な文化を誇ります。当日は観光副大臣をはじめ要人から説明がありました。ここではペルーの魅力についてご紹介します。

JICAが語るペルーの魅力・レオン通商観光

ペルーは日本の約3.4倍の広さを持ち、首都リマは太平洋沿岸にあります。国内にはアンデス山脈が走り、国土の約60%はジャングルに覆われています。世界的に有名なマチュピチュは標高2,400メートルに位置し、リマからクスコを経由して電車やバスを乗り継いで到達します。アマソナス州ではアンデスの壮大な自然を背景にチャチャポヤ文化が発展し、地域全体を博物館とする「エコミュージアム」の構想も進められています。

ペルー通商観光省 アラセリー・ラカ観光副大臣が語る持続可能な観光

アラセリー・ラカ観光副大臣は、「この度、国際的なプラットフォームにおいて、文化的・自然的・観光の豊かさを世界に発信できることを光栄に存じます」と述べました。ペルーは多様性に富み、美食や自然で世界的に高く評価されています。首都リマ・ミラフローレス区のレストラン《MAIDO》は世界ランキング1位となり、食文化の実力を示しています。こうした資源を活かし、地域社会と環境に貢献する持続可能な観光モデルを推進していると強調しました。


また、ペルー料理は国際コンクールで優勝するなど世界的に評価されており、またペルーは50以上の観光地を有しており観光資源の多様化を進めています。その象徴が「北部マクロ観光回廊」で、アマソナス州をはじめ4つの州を統合し、分散型の観光を促進。地域経済を強化するとともに、豊かな文化や食文化の価値を高めています。さらにトゥクメ遺跡では、モチェ、シカン、チムー、インカと受け継がれてきたピラミッド群を間近に見ることができ、ゴクタの滝は珍しい鳥の生息地として自然の多様性を体感できる場所として紹介されました。

※写真は「トゥクメ遺跡のピラミッド群」

ランバイエケ州知事ぺレス氏が語る「 生きた歴史と美食の地」

太平洋に位置するランバイエケ州を紹介します。
この広大な太平洋の向こう側に日出る国として知られる日本があることに胸が躍ります。
そして、その同じ太陽に120万人いるランバイエケの希望が照らされているのです。
友好の街チクラーヨは、温暖な気候に恵まれており、年間を通して21度前後で過ごすことができます。

ランバイエケ州はまさに「生きた歴史そのもの」です。
チクラーヨ近郊に栄えたシパン文化を代表するのが、1987年に発見された「シパンの王」です。アメリカ大陸のツタンカーメンとも呼ばれ、金・銀・ターコイズ・エメラルドに囲まれた副葬品は、今なお輝きを放っています。


食文化も誇りのひとつです。
ランバイエケ州はペルー随一の美食の地とされ、鴨肉入りの炊き込みご飯、子やぎの煮込み料理セコ・デ・カブリート、キング・コン(ビスケットの層にパイナップルジャムやミルクキャラメルを挟んだ菓子)など、特色ある料理が生まれました。

1899年に最初の日本人移民が到着し、多くがランバイエケ州に定住しました。その歴史がニッケイ料理の基盤となり、今では世界中で親しまれています。
数千年の歴史、豊かな自然、信仰、比類なき美食、日本との歴史的な絆。ぜひ訪れて、体験し、味わってみてください。
ランバイエケは、日本の皆様を心からお待ちしています。

アマソナス州知事オルナ氏が語る「自然と文化の宝庫」


アマソナス州は7つの郡(プロビンシア)に分かれており、多様な地域で構成されています。

アマソナスの自然には、クエラップの遺跡、世界でも最も高い滝のひとつとして知られるゴクタの滝、そしてペルーで初めて照明が設置されたキオクタ洞窟などがあります。


クエラップはペルー山脈の北東部に位置する壮大な要塞で、卓越した文化的発展で知られる古代チャチャポヤ文化によって建造されました。ゴクタやユンビージャなどの滝は、美しい景観を彩るだけでなく、生命と生物多様性を育む重要な水源であり、大変価値のある観光資源でもあります。

また、コーヒーやカカオ、果実など農産物も豊富です。特にコーヒーは多彩な香りを誇り、世界中で高く評価されています。今年11月6日から9日には、チャチャポヤス市でスペシャルティコーヒーのイベントが開催される予定です。

観光開発プロジェクトについては、州政府機関「Proamazonas」のピルコ・ディアス局長から、JICAの協力のもと進められているインフラ事業について説明がありました。

ペルシー・スタ市長が語る「チャチャポイヤスの自然と文化」

ペルー北東部アマソナス地域に位置するチャチャポヤス市をご紹介します。標高2335メートルにあり、植民地時代の建築様式が今も守られています。

伝統的なアルコリ(回廊・アーケード)を備えたアマゾン通りは、この街の歴史とアイデンティティ、そして何より人々の温かさを映し出しています。街は清潔で安全が保たれ、地域コミュニティの力を感じることができます。


この地域にはチャチャポヤス族に代表される貴重な考古学的遺産が数多く残されています。また、アドベンチャーツーリズムやエコツーリズムの中心地でもあり、遺跡や湖、滝などの自然と文化が、歴史の中だけでなく人々の日常生活の中に息づいています。食文化、音楽、伝統も世代から世代へと受け継がれています。
 

私たちの地域の価値は、計り知れない文化的遺産とそこに暮らす人々にあります。JICAと連携し、アマソナス州初となる地域博物館の完成予想図を発表しました。この計画は、文化的・教育的発展の基盤となる重要な柱です。
チャチャポヤスは、その歴史を讃え、現在を大切にし、誇りを持って未来を築いていく場所です。

経済財務省・オレジャーノ多年度投資計画局投資管理課長より謝辞

経済財務省を代表して、グローバルな機会と交流を象徴するイベントである大阪関西万博2025に参加する機会を賜り、ペルーを無限の機会に満ちた場所として紹介できることに心より感謝申し上げます。ペルーは、比類のない景観、壮大なアンデス山脈に写し出される古代の歴史、地球上でも屈指の美しい自然に恵まれた国です。
地理だけではなく、活気あふれる文化、世界的に認められた美食、そして人々の温かさも大きな魅力です。
また、JICAのペルーへの協力に対し、謝辞を述べられました。

香り高いペルー産コーヒーの試飲

最後には、ペルー産コーヒーの試飲が行われました。芳醇な香りと深い味わいが特徴で、参加者からも好評でした。カラフルなポテトチップスと共に提供され、ペルーの食文化の一端を体感できる時間となりました。

ペルーの素敵なお土産


いただいたお土産には、ペルーの文化を感じられるかわいい小物がたくさん。QRコード付きのアイテムもあり、ペルーの紹介動画につながるものも用意されていました。

ペルー北部地域の魅力あふれる自然と文化に出会う旅

壮大な自然遺産と古代文明の面影、豊かな食と文化の香りに包まれるペルー。大阪・関西万博でその魅力に触れたら、次はぜひ現地で体感してみてください。きっと心に残る出会いが待っています。

■ 大阪・関西万博 ペルーパビリオン
開催期間:2025年4月13日~10月13日(184日間)
会場全体の開場時間:9:00 〜 22:00
パビリオンの営業時間:10:00 〜 21:00(終日の入場締切は要確認)

取材協力: 大阪・関西万博 ペルーパビリオン、ペルー政府通商観光省、国際協力機構(JICA)中南米部