大阪・関西万博RITE未来の森見学ツアー、地球に優しい二酸化炭素を回収する巨大施設

一般来場者は立入禁止の管理エリアにあるパビリオンへは、無料の専用バスで向かいます。途中、通常は通ることのできない管理エリアを、バスの中から見学しながら到着します。「RITE未来の森見学ツアー」参加者は、ガイドブックとサコッシュがもらえます。ツアー中は、最初のシアター以外の撮影は自由、初めて目にする施設での見学で私を含めて参加された人たちも胸の高まりからワクワクされる様子が伝わります。

RITE未来の森見学ツアー

まず初めはシアターにて立体映像の鑑賞。地球が何億年もかけて地中にとどめてきた炭素が、人間の活動によって二酸化炭素となり空気中に大量に排出されていった結果、現在の地球温暖化へとつながっていることがわかりやすく紹介されています。

未来の幸せなくらしのために、何ができるか、人が排出した二酸化炭素を人の力で回収する、未来の幸せなくらしを描いてRITEでは研究が進められています。

シアターの上映が終わると、イヤフォンの貸し出しがありガイドさんのわかりやすい解説と共に施設の見学がスタートします。

目の前に現れる巨大な装置!圧巻の存在感のあるDAC

2階にあがって目の前に現れるのは巨大なDACという装置、大気中の二酸化炭素を回収し、e-メタンとして利用します。e-メタンは、都市ガスの原料となり、世界中で注目されている、地球温暖化対策革新的な技術です。

大きな装置からゴーッという音とともに二酸化炭素を回収する様子は、見学者の気分を高揚させます。大阪・関西万博会場の二酸化炭素を、カーボンリサイクルファクトリーの中で、お隣の大阪ガスさんのメタネーション施設にてe-メタンに生まれかわり、会場内の迎賓館などの施設で再利用されています。

初めての見学にもわかりやすいガイドがあり安心

RITE未来の森では、RITEが研究開発に取り組む大気中の二酸化炭素を直接回収する技術(DAC)や、地球温暖化の最大原因とされる二酸化炭素を分離回収して地中に貯留する技術(CCS)のほか、大学や企業の取り組みも含め、二酸化炭素の排出量を削減する未来を展示しています。

カーボンリサイクル・コンクリートを使用

見学の際に歩いていたコンクリートも、廃棄物から抽出した二酸化炭素を原料とした、カーボンネガティブを実現するカーボンリサイクル・コンクリートを使用!何気なく歩いていたコンクリートまで地球に優しい原料で作られるとは、未来への期待が高まります。

二酸化炭素を吸収するコンクリートの実験

二酸化炭素を吸収するコンクリートの実験では、コンクリートの素材となる路盤材をあらかじめ入れてあるペットボトルに二酸化炭素を注入すると、コンクリート素材はどんどん二酸化炭素を吸収し、ペットボトルは押しつぶされるように凹みました。

目でもわかる実験で改めて素晴らしい技術に、見学者からは『すごい!』という驚きの声が上がりました。

地球に優しいサステナブルな施設

大阪・関西万博会場の東の端っこに近い場所にある知られざる施設、まるで秘密基地のようなこの場所は、人にとっても優しく地球にとっても優しい取り組みを行っているサステナブルな施設です。

大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」と共にRITE 未来の森は私たちの未来の快適な暮らしのデザインを導いてくれる大切な施設です。

大阪・関西万博
公益財団法人地球環境産業技術研究機構 RITE未来の森