1泊16万〜43万円台まで!全室に天然温泉があるラグジュアリーホテル「ふふ 東京 銀座」宿泊記
2025年11月16日にオープンした「ふふ 東京 銀座」は、全国にスモールラグジュアリーホテルを展開する「ふふ」ブランド初の都心型宿泊施設。ミシュランガイドのホテル版「ミシュランキー」にて、2024年から2年連続でブランド最多となる7施設を受賞した「ふふ」、その最新施設です。1部屋約43万円もする超VIPルームにも潜入!檜や石造りなどの天然温泉が全室に完備されていて、旬の料理も魅力が満載でした。
隠れ家風の入り口で、プライベートに配慮したロビー
大きな看板はなく目立たないが、有名人などのお忍びには安心のエントランス
東京メトロ銀座1丁目駅から直結の「ふふ 東京 銀座」の1階エントランスは、大きな看板を掲げず係員が数名のみ。入り口の外壁は瓦土弊(かわらどべい)デザインの灰色一色で、大都会のきらびやかなネオンをくぐり抜けた直後の目には、思わず通り過ぎてしまいそうなほど控えめ。しかし数分後それがあえて“仕掛け”だったのかもと思えるほど、非日常の静寂が訪れます。
12階にあるロビーを目指してエレベーターに乗ると、エントランスから続く、お茶を燻した香りに包まれ、茶室にでも招かれたかのような気持ちに。そしてロビーに到着して目に飛び込んでくるのが泥染めアート。高級呉服「銀座もとじ」が染めた布だそう。奥には木目調の落ち着いたロビー空間。
ロビー席には、和紙や木の質感が心地良い間仕切りが設置されている。チェックインは席に座ったままで行われる。(画像提供:「ふふ 東京 銀座」)
銀座の喧騒(けんそう)からロビーに上がるまでの数分間で、視覚や気持ちを「動」から「静」へリセットさせる動線に感心します。ロビー席に腰を下ろす頃には感性が研ぎ澄まされ、完全に心は「凪」の状態に。
お客同士が顔を合わせなくて済むように、目線の高さの間仕切りがしてある半個室の席に座ると、スタッフが駆けつけてくれ、そのままチェックイン。
どの部屋も庭付きスイートルーム?洗練された部屋ばかり
試泊した「プレミアムスイート」(1泊2食付きで251,900円〜)は、まるでベッドにもなるような大きなソファが設置されてかなり広々(画像提供:「ふふ 東京 銀座」)
「ふふ 東京 銀座」の地下1階にはカンター席の鮨割烹「鮨 ぎんが」が完備。客室は7階〜11階。12階には最大10名の個室もあるレストラン、日本料理「銀座がゆう」もあります。屋上階には足湯を楽しめるルーフトップラウンジ。
「ふふラグジュアリープレミアムスイート」を2部屋つなげると、こんな大広間に! (画像提供:「ふふ 東京 銀座」)
客室は11タイプあり、「スタイリッシュスイート」(55平方メートル、2名、1泊2食付きで税込161,100円)から「ふふラグジュアリープレミアムスイート」(159~163平方メートル、4名、1泊2食付きで税込470,690 円)まで。最高グレードの部屋は2部屋をつなげて約50畳の大広間としても活用できます。客室は柚子と檜の香りに包まれています。
夜はライトアップもされるバルコニー。温泉風呂の後にここですずむと夜風が吹いて気持ち良い
全室に屋根付きのルーフバルコニーがあり、庭とソファが設置。部屋ごとに異なるテーマの草木を楽しめます。例えば試泊した部屋名は「車輪梅」で、庭のソファの周りには車輪梅が植えてありました。季節により花が咲いたりするようです。
全32室に天然温泉、「銀座で檜が香るプライベート風呂」を満喫
天然風呂の奥の戸を開けると外気が取り込め、半露天風呂のように風が流れてくる。(画像提供:「ふふ 東京 銀座」)
特筆すべきは全室で天然温泉風呂が楽しめること。熱海温泉の自家源泉から毎日運んでいるそう。約40度に温められた温泉水は、カルシウム、ナトリウム、硫酸塩などを含んでおり、冷え性や疲労回復などの効能が期待できるそう。
檜の香りに癒やされながらさっそく温泉風呂を堪能。湯温は自分で自由に冷水を加えて調整できるので、ぬるめの湯にゆっくりつかることもできます。湯上がりは肩のあたりがグンと体が軽くなり、館内着をはおって12階のディナー会場へ。
ジャンパーニュで乾杯しながらまずは先付。北海ズワイガニと湯葉の味噌漬けに、ウニやジュレ状の出汁。今回は日本酒とワインからなるプレミアムペアリング税込12,000円も注文しました。
左:前菜、右:椀盛(胡桃豆腐や松茸などの柚子香る蛤酒蒸し)
秋らしい見事な彩りの前菜は、つぶ貝のミルク浸し、栗茶巾、フォアグラスープ蒸し、柿と木の実の白和え、鴨諸味噌漬けなど。お酒は北海道・余市の平川ワイナリーの白ワイン。繊細な旬の味覚とワインの取り合わせの妙に、思わず笑みがこぼれてきます。
お造りには希少な日本酒「日日 山田錦 第四醸造期」(日々醸造、京都府)をペアリング
お造りは本マグロ、中トロ、赤身、牡丹海老、炙り金目鯛、子持ち昆布ホワイトセロリの浸し。白ポン酢・ばくらいしょうゆ・しょうゆの3つの味で食べ比べ。
高級珍味である「ばくらい」(ホヤとナマコの腸「このわた」を混ぜた塩辛)のしょうゆは、日本酒の力強い味に見事にマッチ。大徳寺納豆など飾りは小さなアート作品のよう。
フランスのブルゴーニュワインや高級シャンパンに並んで、日本酒「出羽桜」の熟成酒も(右から4本目)!
メディアの撮影用に運んでくれたボトルが圧巻。フランス・ブルゴーニュの高級赤ワインや最高級シャンパンなどに続き、日本酒のプレミアム熟成酒「露堂々」(出羽桜・山形)もお目見え!(なんと1本720mlで税込24万円!)
國酒である日本酒が高級フランスワインと並んでいるのが日本人としては嬉しいところ。他に新政、而今、鍋島、仙禽、風の森、満寿泉…など希少な人気銘柄が豊富にそろっています。焼酎もかなり充実。海外ゲストにもきっと響く品ぞろえでしょう。
左:黒毛和牛の炭火焼き、右:強肴「鮑とすっぽん鍋」、ワインは「ブルネッロ・ディ・モンタルチアーノ」
焼き物は熱した石の上に朴葉などがこんもりと盛られて、チリチリと焼ける音と湯気とともに提供。黄・紅・茶の葉っぱの色合いが秋の大地を感じさせます。和牛はワサビ、岩塩、甘めの山査子ダレで堪能。海老芋の蜂蜜バター焼きと肉のうまみが絶妙なおいしさで、これにイタリア・トスカーナ州の赤ワインの力強い味わいが好相性。
最後は「穴子の天ぷら釜炊き御飯」や「水菓子 洋梨コンポート」などで満腹に。
屋上にある温泉の足湯、代表的な日本料理を制覇できる朝食も魅力
数人ずつ座れる半個室風の足湯。夜景もキレイでカップルに特におすすめ(左画像の提供:「ふふ 東京 銀座」)
ディナー後は屋上階の足湯スペースへ(7時〜23時まで)。屋上フロア専用のアウターも用意されているので、真冬でも温かく足湯を楽しめそう。しかもフリーフロー付き(16時〜20時)。足湯スペースも仕切りで囲まれています。ここにも天然温泉が使われているので、足裏はつるつるに♪
鰻蒲焼や銀ダラの西京焼、マグロの黄身しょうゆがけなど朝から豪華
翌朝の朝食は木の小箱がテーブルに運ばれてくるのも一興です。箱から品のある和御膳を自分で取り出して目の前に広げるのです。出汁巻き玉子、茄子のうま煮、鰻の蒲焼などに、小鍋や釜炊きのご飯も付いてボリュームが満点。朝食だけでも代表的な日本料理を一度に制覇でき、外国人客の“旅の朝”にもおすすめ。
「ふふ 東京 銀座」では日本文化に触れ合う体験(漆の金箔豆皿体験 別途税込39,000円/人、ミニ畳コースター作り 別途税込3,000円/セット)や、貸し切りの船上クルーズ、富士山を上空から遊覧できるヘリコプター体験なども別途申し込みが可能です。
大都会の真ん中で、ぜいたくに静寂や癒やしを感じるーー温泉旅行以上の滞在を銀座で満喫できました。“派手さより静寂”を追求したデザインは、一流を知る世界中のエグゼクティブから唯一無二の存在として支持されるでしょう。いま注目の高級リゾート、ぜひチェックしてみてください。
「ふふ 東京 銀座」
住所:東京都中央区銀座1-7-10
アクセス:東京メトロ有楽町 銀座一丁目駅6番出口(直通)
JR東京駅より徒歩8分、東京メトロ銀座駅より徒歩9分
電話:0570-0117-22(総合予約センター 営業時間 10:00〜20:00)
宿泊価格:宿泊のみ 115,000円~、朝食付き 125,000円~、2食付き 161,000円~※2名1室1泊の料金(サービス料込、入湯税・宿泊税別)
宿泊年齢制限:なし・12歳以下は施設使用料 一律1,650円税込
ペット:不可
外国語対応:日本語、英語、中国語
喫煙:12階共有部に喫煙ブースあり
全室:全室:無料Wi-Fi/檜の客室風呂/ルームサービス/ランドリーサービス