【京都】ふっくら艶やか!秘伝の西京漬の老舗「京都一の傳」で絶品ランチ
京都の白みそ「西京みそ」を使って作られるみそ床に、魚や肉の切り身などを漬け込んで作る伝統料理『西京漬』。その西京漬の老舗「京都一の傳」本店2階では、西京漬を盛り込んだ懐石料理が月替わりで楽しめます。外観はとても風格のある京町屋ですが、お食事処はレトロでモダンな雰囲気です。ランチは、思っているより立ち寄りやすいお値段です。一品一品が趣向を凝らしたお料理で、その美しさにもおいしさにも感激です。
昭和2年創業、京都で愛され続けて約100年
「京都一の傳」という店名は「誠意一傳」という言葉に由来するそうです。「誠意を持って人に接する心を伝え続ける」という信念のもとに、魚のうまみを閉じ込めるための西京漬の技術を磨き続けておられるお店です。
京都本店は趣のある京町屋で、風格のある店構えですが、2階のお食事処はレトロでモダンな雰囲気です。京都の名店で敷居が高いように感じますが、ランチは利用しやすいお値段になっています。
京都を味わうランチ「文月の御膳」
月替わりの懐石料理は6品のコースになっています。今回紹介するのは、7月のランチ「文月の御膳」3,950円(税込)です。
まずは「季節の前菜盛り合わせ」が運ばれて来ます。特徴的なフォルムのお皿に8種類のお料理が盛り付けられています。お皿をよく見ると…なんと「京都一の傳」の「一」の文字の形になっています!
前菜は写真の左から順に魚素麺と順才・冷やし茶わん蒸しオクラとろろ・小鯛笹漬寿司・ひょうたんピクルス・帆立うるか和え・とうもろこし雷揚げ・高野豆腐ずんだ・新丸十蜜煮です。
夏にぴったり、食べると元気になれそうなお料理ばかり。小さなヒョウタンは飾りかと思ったら、ちゃんと食べられるんですよ!
七夕の季節、笹に包まれているのは小鯛のお寿司。魚素麺と順才の涼しげな器の下に敷かれているは、梶の葉。昔の日本では短冊でなく、このカジの葉に歌を書いて星に手向けていたそうです。京料理は奥が深いですね。
うるか和えの「うるか」は鮎の肝を使った塩辛です。
極上のお出汁の味に感激!
次に「焼き鮎と蓮蒸しのお椀」が運ばれて来ました。香ばしく焼き上げられた鮎が、新蓮根の蓮蒸しに合わせてあります。極上のお出汁でいただく蓮蒸しは、ふんわりと柔らかく、たまらないおいしさです。木の芽の清涼感も良いアクセントになっています。
美しい器に入っていたのは「鱧の道明寺煮」。鱧は京都の夏の風物詩ですね。旬の鱧と京野菜の加茂茄子を玉葱の餡かけが合わせてあります。
これぞ京都一の傳の真骨頂、『蔵みそ焼』
メインのお料理はやはり西京漬の焼き魚です。通常は“銀だら”ですが、今回は試食会用で、アラスカ吉次(キンキ)が使用されていました。
京都一の傳さん秘伝の西京みそ『蔵みそ漬』というお料理で、運ばれて来た時から芳醇な香りがたまりません。ひと口、食べてみると、その柔らかさと甘みやうまみに「えっ!こんなに違うものなの⁈」と驚きますよ。
お魚の隣には試食用のクリームチーズが添えてありました。こちらは京都一の傳さんの人気商品「香熟クリームチーズ」、蔵みそ漬けと熟成醤油漬けの2種類です。なめらかなクリームチーズに深いコクが加わり、極上のチーズに。
今回は試食会でしたので、通常のメニューにクリームチーズは付いていません。
そのまま食べても、お酒のおつまみに最高ですね。店頭で購入や、お取り寄せもできるそうです。チーズとおみそ、最高の発酵食品のマリアージュです。
特製の土釜で炊きたてのご飯
各テーブルに土釜でたいた、できたて熱々のご飯が運ばれて来ます。お米は京都の丹後産のコシヒカリで、ふっくらツヤツヤです。
「合わせ味噌椀」とお口もさっぱりする「京漬物」もセットになっていて、和食の素晴らしさを改めて感じます。
デザートまで繊細で美しい京料理に舌鼓
幸せを感じるお食事の最後を飾るデザートは、エディブルフラワーやフルーツで飾られた葛餅。バナナと牛乳で練り上げられた濃厚な甘みの葛餅とフルーツの酸味が絶妙です。女子力の高い料理長さんですね♪
コース料理のほか、単品のお料理やドリンク、特に日本酒ペアリングや水出し玉露などメニューも豊富です。
京都らしい趣のあるお店で京都の味とおもてなしを堪能するなら、京都一の傳はとてもおすすめです。