にぎやかな梅田の地下街から外れ､大阪駅前第二ビルの地下へ｡｢サイフォン式珈琲｣の文字が光る看板､壁にずらりと貼られたメニュー表､外からでは暗い店内の様子が思うように覗えません｡まだ人通りも少ない朝の時間､勇気を振り絞って入った喫茶店で味わえたのは､仲の睦まじいご夫婦が作られる､甘くて塩っぱい厚切りトーストでありました｡

塩と蜂蜜､味わいの勝者はどっち…?

塩ハニートースト 価格:200円(税込)

入店して驚いたのは､メニュー表がないこと｡外で見ていたうろ覚えの商品名をお父さんに伝えると､キッチンにいるお母さんへ｢塩ハニー!｣と叫び､私が注文した内容が店内中に響き渡りました。

けれど周囲は､新聞に集中されるご老人､プカプカとたばこを吹かすサラリーマン｡どうやら皆様､自分の世界に没頭されているようです｡

気分はモーニング｡追加で茹で卵とホットミルクを注文し､待つことものの数分｡小さなテレビに映される､朝のワイドショーを見ていると､あっという間に運ばれてきました｡

そしてそのトーストに圧巻!｢蜂蜜ってこんなに光るの?」と､キラキラしたトーストに目を奪われてしまいました｡

注文するメニューは､外で決めてから入店しましょう｡

写真に気を取られていましたが､きちんと光る秘密が記載されていました…

均等に入れられた切り目通りに割いてみると…

｢熱っ｣といいながらも､端まで染みた蜂蜜を見ただけでヨダレが…

では､改めて実食のお時間です｡

カットされたミミの部分にも､流れ落ちる蜂蜜が光っています｡それにしてもキラキラしすぎではないかと､熱々のトーストを頬張って｢!｣と｡気持ちはまるで､光る謎を解き明かした名探偵!

口の中に広がったのは､甘い蜂蜜と同時に､まろやかなバターの風味です｡塩ハニートーストにある“塩”とは､このバターのことを指していたよう｡溶け出したバターと蜂蜜､2つのトッピングが光る理由でありました｡

サクッとふわっと｡トーストに厚みがあるので､食感の差を感じられ､モーニングにはしっかりすぎるボリューム!今回は茹で卵を合わせたことによって､食事感覚でいただけましたが､選ぶドリンクによっては､おやつの代わりにもなりそうです｡

謎が解けたところで､ふいに耳に入ったのは､お父さんとお母さんの笑い声｡モーニングの注文も落ち着いたのか､カウンターごしにワイドショーを見ながら､2人で笑い合う姿があり､こちらまで心が穏やかに｡

詳細

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住所:大阪府大阪市北区梅田1-2-2 大阪駅前第2ビル B2F
営業時間:8:00～21:00
定休日:日曜･祝日

今では数少ない､喫煙のできる喫茶店｡同じ空間にいながらにして､個々に充実した時間を過ごせる､すてきな空間が広がっています｡