先日、上野周辺で取材活動していた時、こんなことを話される女性店主と出会いました。｢このあたりの商店街はコロナ禍の影響をいまだに色濃く受けていて、まだまだ昔のような活気は戻っていないんです…｣そんな店主たち有志が集い、自分たちの街に活気を取り戻すために立ち上がりました。それが｢Peace of Light｣。週末の秋の夜長、たまには光と音楽のアートライブに出かけてみてはいかが?

360度が光のアート!万華鏡のような巨大空間で音楽ライブ

女性店主はこう続けます。

｢2021年はじめに、“上野から世界へ、コロナ収束の祈りと心の癒しを世の中に届けたい”という思いで、地元の有志たちと初開催したのがPeace of Light。

その様子はYouTubeなどを通じてオンライン配信され、多くの反響を呼びました。そして2022年5月には初めて有観客で開催でき、予想を大幅に上回る800名の方々にご来場いただきました。

上野のまちづくりに関わってきた地元の東京芸術大学などの学生らにも呼びかけ、産学連携で取り組んでいます。新しい上野の名物フェスにしていきたいのです!」

“世界の平和を願い、心にあかりを、まちに光を”を合言葉に地域が団結し、少しずつではありますが、街にお客が戻ってきつつあるようで、前回は｢街が生き返ったようだった｣とそのにぎわいに地元の人々が喜んだと言います。
今回は第3回、9月25日(日)に開催。

参加したお客さんからは、｢幻想的な空間で感動した｣｢美しい時間を過ごせた｣との声をも寄せられるというこのイベント。

魅力はなんといっても、上野恩賜公園野外ステージ(通称｢水上音楽堂｣)を舞台とし、会場の全方位360度が光のアート｢デジタル掛け軸｣に包まれる巨大空間。

会場自体がさながら万華鏡のようになり、それだけでも息をのむ壮大なデジタルアートなのですが、“平和への祈り”を込めて、会場内には大小のさまざまなキャンドルも飾ってあり、どこか厳かな雰囲気も感じられます。

そんな特別な空間で繰り広げられる音楽ライブには、洋楽のみならず和楽器の演奏者も加わり、デジタルアートと和楽器という意外な競演も見どころの一つ。

インドの楽器･シタールと尺八、アコーディオンといった、国境をこえた多様な音色が楽しめます。

今こそ届けたい世界の平和への祈り、コロナ禍や夏の疲れを癒やして心とからだを“ととのえたい”人に特におすすめ。

ちなみに上野恩賜公園野外ステージは来月、10月から改修工事が始まるため、改修前の一大ラストイベントにもなるのだそう。見納めするなら今!

開催日時:2022年9月25日(日)16時開場、17時開演、20時まで
会場:上野恩賜公園野外ステージ｢水上音楽堂｣
入場料:前売り券3,500円、当日券4,000円
※屋根があるので雨天も開催

アートライブの前後は、ご当地ビールで乾杯!

このイベント、実は用意周到に第2会場まで用意されているそう。不忍池･水上音楽堂から、上野につながる仲町通りエリアまで、連続的にテラス席を設置し、路上ビアテラス｢Peace of Beer｣を同時開催するのです。地元商店街とのコラボ企画なのだそう。

そこでは老舗｢伊豆榮｣のうなぎの白焼丼、上野｢太昌園｣の焼き肉、不忍ひつじメンチ、生ハムなどさまざまなグルメを楽しめます。

特におすすめは地元醸造ビール｢不忍エールエール｣。エールビールのエールと、“応援する”のエールをかけたここでしか飲めないご当地クラフトビールで、地元商店主らが｢不忍池のシンボルになる地ビールを｣とつくりあげ、研究を重ねて昨年誕生したもの。

地元クラフトビール醸造所｢シノバズブルワリーひつじあいす｣で製造しています。

<Peace of Beer>
日付:2022年9月24日(土)、25(日)
時間:15:30-22:30 (L.O 22:00)
場所:水上音楽堂＋仲町通り周辺 (東京都台東区上野2丁目)
※現金対応 ※雨天中止

私も先日、ビールを味わってきましたが、香り豊かなホップの味わいにほどよい苦味が加わって、とても飲みやすかったです。

15:30からオープンしているから、音楽イベントの前のちょっと1杯でもいいかも?クラフトビールは、3カ所に分かれて販売。ビールを巡るのも楽しそうです。

ちなみに｢Peace of Beer｣は上野からほど近い本郷キャンパス(東京都文京区)を拠点とする東京大学大学院･都市デザイン研究室の学生らと連携して企画されているのだとか。

不忍池周辺は、本当に地元学生と街の人々と絆が深い、とても温かい街。話を聞いているだけでほっこりします。

不忍池から徒歩30秒という近さの｢Peace of Beer｣。実はこの時期の不忍池の美しさもスマホ撮影しておきたい!こんな画像が撮れました!

上野で散歩、ビールやグルメで乾杯!アートと音楽で芸術の秋。ぜひ試してみては?