日本の伝統芸能と現代的エンターテインメントを融合させ、世界へ向けて発信するプロジェクトが始動

日本には歌舞伎・能など歴史ある伝統芸能が多数存在する一方で、世界の富裕層に向けた“文化をエンターテインメントとして体験できる形”で再編集された国際的SHOWは、まだ確立されていません。本プロジェクトは、歌舞伎宗家の十三代日市川團十郎さんと、世界的ダンスアーティストケントモリさんが舞を通じて出逢ったことから始まります。KABUKI ARTLIVE Episode.0「THE BUSHIDO -舞志道-」宮川町歌舞練場での記者会見にて、十三代目市川團十郎白猿さん、ケントモリさんへ今回の舞台についてお話しを伺いました。

記者会見での様子

ケントモリさんからの、市川團十郎さんの印象

テンションがあがり、夢と愛の塊で出来ておられるんではないかというくらい、どの瞬間も優しさで溢れる方で、市川團十郎さんに次のステージに向けて学ばせていただき、夢や愛を与えいただき、光のような存在の方です。

市川團十郎さんからの、ケントモリさんの印象

人は誰しも、生まれたときは純粋で無垢で、愛と希望に満ちています。けれども人生を歩むうちに、諦めてしまったり、自分自身で蓋をしてしまう瞬間も多くあります。

そんな中、彼は海外へ渡り、その蓋がない分、少年のように純粋で真っすぐな姿勢で多くのアーティストと共演してきました。その姿に私自身もグッと惹かれ、彼とは共鳴できるのではないかと感じました。

宮川町歌舞練場、建築デザイン監修は隈研吾さん

宮川町歌舞練場の建築デザイン監修は、大阪・関西万博「EARTH MART」や「ポルトガルパビリオン」などの建築もデザインされていた、隈研吾さん。

旧歌舞練場のシンボルであった大屋根の形状を維持し、エントランスには大正時代の歌舞練場にあった唐破風(からはふ)屋根を復元。歌舞練場の元来の魅力を再現しています。

「THE BUSHIDO -舞志道-」

ストーリー・神が守った平和の国、その均衡が、草薙の剣の消失で崩れ去る。闇に覆われた世界を救うため、ひとりの男が舞を捧げ、”失われた宝剣を取り戻し、世界は再び光を取り戻せるのか…。

華やかなARによる演出や、素晴らしい演奏と共に登場する「市川團十郎さん」。日本が誇る伝統芸能×最先端技術×現代的エンターテーメント融合の瞬間に、観客が一堂息をのむように舞台に釘付けになります。

ダンスを奏でる身体がまるで楽器のような「ケントモリさん」

演奏と光に合わせて舞台上で力強く表現する姿や、ダンサーたちの個性豊かなメイクや衣装は、現代の多様性の時代を表現しているように見えました。

舞台上に現れる、迫力満点の龍の姿。闇に覆われた世界を救うため、ひとりの男が舞を捧げます。そして炎の使いのごとく現れる力強い舞と共に、闇を制し、二人は力を合わせることでかたい絆が生まれます。


性別・年齢・国籍を問わず、人々が共存し尊重される社会から、共感できるようなストーリーでした。情熱的でエネルギー溢れる舞台は儚く、神聖で神秘的な魅力で観客を魅了しました。

この日のカーテンコールは、大きな拍手が鳴りやまないほどの大盛況でした。人生で始めて鑑賞する、日本の伝統芸能と現代的エンターテインメントを融合は、熱い一夜の大舞台となりました。


KABUKI ARTLIVE Episode.0「THE BUSHIDO -舞志道-」
宮川町歌舞練場 三ツ輪座
京都府京都市東山区宮川筋4丁目
出演 市川團十郎 ケントモリ ほか