上野&湯島「食べないと飲まナイト」で5軒ハシゴ酒♪最後は音楽ライブで感動の涙
上野&湯島エリアで毎年開催される「食べないと飲まナイト」。15回目を迎える2024年は2月14日(水)・15日(木)に開催され、33店舗にて一斉にお得な「食べ飲まメニュー」税込1,000円が提供されました。最近、お互いにいろいろなものから「卒業」した友人とこれまでの奮闘ぶりをねぎらいながら、いざ、卒業祝い酒へ!中には行列の人気店もありましたが、私たちは運良く長く待たずにハシゴができました。
湯島天満宮の梅まつりで春を満喫、シンハービールで乾杯!
ちょうどこの日は季節外れの温暖な日で、夜でもコートが不要なくらいの温かさ。もう春はそこまでやってきています。この時期、湯島天満宮では梅まつりが開催されていると聞きつけ、まずはライトアップされた夜の梅を愛でにやってきました。白・桃・紅色とさまざまな色合いの花びらがほころび、とても幻想的な世界。
「サイアム食堂」の食べ飲まメニュー。これで1,000円とは!
境内を10分くらい散策すると、すっかり優雅な気分に。湯島駅に戻ると「食べないと飲まナイト」、通称「食べ飲ま」エリアに到着。最初に目に入ってきたのが「サイアム食堂」の「食べ飲ま」看板。吸い込まれるように入店し、シンハービールでぷは〜!と乾杯しました。今日はもはや昼間からビールの気分だった~。
「サイアム食堂」ではタイの炒め物とスパゲッティを合体させたような気になるメニューも提供していた
運ばれてきたタイ料理の盛り合わせが、想像以上に手の込んだものでボリュームもあり、「これで1,000円!」と顔を見合わせてしまいました。しかも気になるメニューも発見!タイ料理の炒め物「豚挽き肉と塩卵炒め」や「豚肉のエビの塩辛炒め」をスパゲッティと合体させたような新メニューがあるのです。
エスニック風パスタ、これは絶対においしいに違いない組み合わせ。次回来店時にはぜひ注文したいと思いました。
風味が豊かな旬の和食「藤しの」、ラザニアが絶品な「パパン」
次は数軒隣にある和食「天神町 藤しの」へ。実は、私は昨年も「食べ飲ま」に参加したのですが、昨年も行列ができていた人気店。今年も待つことを覚悟して並んだのですが、意外に5分もたたずに入店できました。
岡田調理長の丁寧に仕上げられた風味の豊かな肴の盛り込み「八寸」が絶品で、行列に並んでも味わいたいというお客さんの気持ちにすぐに共感。きき酒師でもあるおかみが、豊かなうまみの「南部美人」やすっきり軽快な「富士錦」をグラスに注いでくれました。次回は普通の日にゆっくりとカウンター席で料理を味わいたい落ち着いた和食店。
たまたま相席になったグループ客は会社仲間で来ていて、20代とおぼしき新人さんの歓迎会でハシゴ酒をしているそう。部外者の私たちも何だかほっこりした気持ちに。職場では異動の季節なのですね~。
「湯島ワイン食堂パパン」はラザニアの表面がカリカリでうまい!
次は「湯島ワイン食堂パパン」へ。タイ料理→和食と来て、次はソムリエもいるフレンチに入店。スパークリングワインで再度乾杯し、「アリゴとフォカッチャ」と「自家製ミートソースのラザニア」を注文。料理は2種類あったので、友達と1つずつ注文してシェアしました。
この店も1,000円とは思えないボリュームのあるラザニアで、表面がカリカリに焼かれていて絶品!通常は提供していない特別なメニューなのだそう。店内の黒板を見ると「アイナメのポワレ」「蝦夷鹿のロースト」などと書かれてあり、「この店も気になる~!またゆっくりと食べに来なくては!」と異口同音。
おなかは膨らんでいく一方なのに、満たされるどころか、次の店でもすてきな発見があるかも!と期待が膨らみ、探究心の塊になって街を回遊している自分たちがいました。いま、思うと何だか笑えます。
斬新な初参加の店、アヒージョ専門店って?
目の前で具材をフライパンに入れて、専用オイルでアヒージョに仕上げてくれる
次は今回が初参加というアヒージョ専門店「AJILLO上野店」。コの字型カウンターに若者がずらりと囲むように座って、目の前でアヒージョを仕上げてくれる光景が見えるユニークな店。オイルは基本のかつお節の和風オイルの他に、ハーブやカレー、辛しび(花椒など)もラインアップ。
ガーリックの効いたスパイン風アヒージョではなく、食べ飲まメニューでは基本の和風オイルだったので意外にオイルが重くなく、食べ飽きません。タコ・ベーコン・マッシュルーム・エビなどがゴロゴロと入って、素材本来の味が楽しめました。白ワインともとても合って、居心地の良い4軒目に。新しい魅力が発見できました。
最後は「やはり上野といえば「ひつじあいす」のラムチョップでしょう! 」となじみの店へ。その時点で時計の針は9時をまわっていました。確かすぐ近くにある系列店「ビアバルNAGAOKAYA」ではアーティストの音楽ライブイベントが開催されているのですが、時すでに遅しか…。残念。
と思っていると、「まだ演奏していますよ! 」の一言がどこからともなく聞こえてきました(この頃になると結構酔っているので、もはや誰に言われたのかも今となってはあいまい。「ひつじあいす」の店員さんが親切に教えてくれたのかも)。
「ビアバルNAGAOKAYA」ではまさかの大粒の涙。美しい歌声と音色に心が洗われた
気がついたら「ビアバルNAGAOKAYA」で乾杯していました。ライブ後半にすべり込みセーフで入店し、注文するやいなや、私たちは無言に。シンガーソングライターの構康憲(かまえ やすのり)さんのやわらかな歌声とギターの音色に包み込まれました。
そして渡辺圭一さんが演奏する馬頭琴(ばとうきん)というモンゴルの伝統的な2弦の弦楽器からは、素朴でもの悲しい音色が。二人の奏でるメロディーは鳥肌が立つほどに美しく、聞き入ってしまいました。
店をハシゴしながら、これまで奮闘してきた自分たちをお互いにほめつつ、失敗話まで打ち明けてきた本日の「卒業祝い酒」。そのフィナーレにふさわしい癒(いや)しのメロディー。気持ちがどんどん浄化されていき、清々しい気持ちに。
ほれ込んだ渡辺圭一さんのCDも購入。楽器の棹の先端部分が馬の頭の形をしているから馬頭琴
そして最後に、構さんたちは客席からのアンコールに応えてもう1曲だけ歌ってくれました。それが松任谷由実さんの名曲「卒業」!!!
「♪あなたは~、私の~、青春、そのもの~♪」(拍手)
店内は一緒にサビのメロディーを口ずさむお客さんたちで一体化。自分たちの本日のテーマ「卒業」にあまりにもリンクしたタイムリーな曲。最初はその偶然に驚き、お互いに顔を見合わせて笑っていたのですが、一つ一つの歌詞が私たちの心の奥にまっすぐに突き刺さり、自然に涙があふれ、最後は二人とももう大粒の涙をおさえることはできませんでした。
感動のあまり、恥ずかしいくらい大泣きしている私たち。大人なのに。でも店員さんもお客さんたちも、それを見てもただ優しくほほ笑むばかり。なんて良い店なんだろ。上野はみんながやさしい。
こうして2024年早春、私たちの「卒業記念飲み、梅まつりとともに」は感動的なラストでドラマのように幕を下ろしたのでした。本当にいい思い出。また来年も参加しなければ!です。