【蛸薬師 ふるかわ】ミシュランが認めた京の隠れ家で味わう特別なひととき
京都・烏丸蛸薬師に佇む「蛸薬師 ふるかわ」。海鮮居酒屋「鯛之鯛」さんの奥にある、隠れ家のような日本料理店です。祇園の名店「山玄茶」で修業を積んだ大将が紡ぐ、季節を映す繊細な味わい。南瓜や松茸、和栗など旬の恵みが丁寧に仕立てられ、一皿ごとに京都の秋が広がります。ミシュラン京都セレクティッドに選ばれた実力店でいただく「おまかせコース(ランチ)」をご紹介します。
先付:季節の移ろいを感じる美しさ

季節の移ろいを楽しむにも美しい「先付」は、紅葉とエノコログサ(ねこじゃらし)が添えられ、テーブルの上が小さな芸術作品のようでした。

色鮮やかな南瓜ペーストの上に、香ばしい焼き茄子、とろける甘海老、ピリッと爽やかな生姜ジュレ、そしてオクラが添えられています。南瓜の優しい甘さと、生姜ジュレの清涼感が絶妙にマッチした、繊細で奥深い味わい。季節を五感で楽しませてくれる美味しさです。
出汁:白神山地の水と鮪節の旨味

青森県白神山地の軟水と鮪節から生まれる、澄んだ香りと深い旨味。
出来たてをその場でいただき、体の芯まで沁みわたるようなやさしさを感じます。
椀物:香り立つ秋の椀

松茸を焼く香りが店内に広がり、蓋を開けた瞬間ふわりと包まれます。
萩と夜月の蒔絵の器が美しく、鱧と焼き松茸、湯葉、赤パプリカが上品に調和。
出汁の旨味とともに、秋の余韻が静かに広がりました。
お造り:秋を映す雅なひと皿

いちょうと鶴を模した美しい器に盛られた、明石の天然鯛と縞鯵。
透けるように繊細な鯛の身は清らかな甘みがあり、縞鯵はほどよい張りと脂の旨味が広がります。
器の造形と色合いが、季節の趣を添えていました。
八寸:灯りに浮かぶ秋の趣

真っ暗な店内に竹灯籠の柔らかな光がともり、八寸が静かに登場。

彩り美しい八寸の、鱧のすり身入り玉子焼きと金胡麻の胡麻豆腐はどちらもスペシャリテ。
しっとりと上品な玉子焼き、香ばしくなめらかな胡麻豆腐が印象的でした。
小鉢:舞茸香るあんかけ仕立て

小蕪の肉あんかけに、舞茸の天ぷらを添えて。サクサクの衣に肉味噌あんがほどよく絡み、香ばしさと旨味が広がります。
やわらかな小蕪の甘みが引き立つ、上品な味わいです。
揚げ物:さつま芋と松茸のコロッケ

さつま芋と松茸を合わせた季節のコロッケ。薄衣の中に、さつま芋のやさしい甘みと松茸の香りが広がります。
しっとりとなめらかな口当たりに、秋の味覚の豊かさを感じます。
ご飯:土鍋で味わう新潟産「新之助」

新潟県産「新之助」を土鍋でふっくらと炊き上げた銀シャリ。じゃこと茄子、浅漬けが添えられ、素材の持ち味が引き立ちます。ほどよい甘みと旨味が広がり、上品な余韻を感じます。
自家製の魚のふりかけは香り豊かで、持ち帰りたくなる美味しさでした。
縞鯵漬け丼:胡麻だれ香る贅沢な味わい

脂の乗った縞鯵を胡麻だれに漬け込み、しっとりとした旨みを引き出した漬け丼。
炊きたての「新之助」と重なり合うことで、魚の甘みと香ばしさがより際立ちます。
素材の良さをそのまま味わえる、上品な締めのひと椀です。
和栗の栗きんとん:秋を味わうやさしい甘み
上質な和栗をなめらかに裏ごしし、自然の甘さを生かした栗きんとん。
シェフが目の前で丁寧に仕上げてくださり、素材の甘みがしっかりと感じられる美味しさでした。
古川毅 店主をご紹介します。

古川氏は祇園の名店「山玄茶」で修業を積まれた方。ミシュラン京都セレクテッドにも掲載されています。
器や盛りつけにも細やかな感性が光り、素材の持ち味を丁寧に引き出す料理が魅力です。
現在は「蛸薬師 ふるかわ」の店主として、季節の移ろいを表現した和食を手掛けられています。
京都で出会う、季節の美味しさ
大切な方やご家族、ご友人と、京都の四季折々の美しさを感じながら、ミシュランに選ばれた格別のひとときを味わってみませんか。
■蛸薬師 ふるかわ
「おまかせコース(ランチ)」
料金:11,000円(税込)
住所:京都府京都市中京区一蓮社町蛸薬師通烏丸東入ル300パームビル 1F
電話:080-7106-2486
時間:12:00 – 14:30、18:00 – 21:00
定休日 不定休
取材協力:蛸薬師 ふるかわ















